うつ症状改善にランニングが効くって本当?メンタルに良い5つの理由とは?
近年、生活様式が大きく変化したことなどにより、以前と比べて精神的な疲れを感じている方は多いでしょう。
誰にとっても先行きが見えないのは不安ですが、そのような大変な中でも仕事で成果を出さないといけないのは本当にしんどいことです。
この記事では、うつやメンタルの疲れにランニングが効果的な理由を、私の体験に基づいて紹介します。
私はうつ病になって仕事を辞めるまで、運動とは無縁の生活でしたが、走ることでうつ症状を改善し、社会復帰することができました。
私の体験が、うつ症状やメンタル不調に悩んでいる方の参考になれば幸いです。
・以前と比べてイライラしやすい、楽しいと思うことが減ったなどの症状がある
・うつ症状、メンタルが落ち込んでいる自覚がある
・うつ症状を改善して以前の自分を取り戻したい
ランニングがうつ改善に効果的な5つの理由
ランニングがうつ改善に効果的な5つの理由は、以下の通りです。
・気分の向上
・睡眠の質向上
・見た目の変化
・運動中に呼吸が深くなる
・アイデア、問題解決力のアップ
気分の向上
ランニングによってセロトニンという、幸せを感じたり、不安を解消したりしてくれるホルモンが分泌されます。
メンタルが不調になる原因の一つに、仕事などのさまざまなストレスによってセロトニンの分泌が減り、ストレス耐性が低くなることがあげられます。
ストレスが多い現代では、うつ症状が回復してもいつまた再発するか分かりません。
そのため、自分でセロトニンの分泌を増やす手段を持つことがメンタルを維持・向上させるためには非常に重要になってくるでしょう。
またセロトニンは”リズム運動”をすることや、適度に日差しを浴びることによってより多く分泌することが分かっています。
ランニングは、一定のリズムで身体を動かし続ける「リズム運動」ですので、いい天気の日を選んで屋外で走ることでより高い効果を得られます。
睡眠の質向上
ランニングによって分泌されたセロトニンが、夜になると睡眠を促す「メラトニン」という物質に変化することでよく眠れるようになります。
メラトニンには
① 寝つきを良くし、睡眠の質を向上させる
② 乱れた睡眠リズムを正常なリズムに整える作用
の2つの効果があります。
うつ症状改善において、良い睡眠をとることはとても大切ですが、強いストレスや不安な気持ちになるなどによって寝つきが悪かったり、睡眠時間がバラバラになったりする場合がほとんどです。
私もうつ病だった時は明け方に寝て昼過ぎに起きる生活でしたが、ランニングを始めてからは、自然と生活サイクルが整いました。
寝ようとすると嫌なことを思い出したり、不安な気持ちなったりして寝付けなかったのですが、運動の疲労による眠気がすご過ぎて、嫌なことを考える暇もなく眠りについた感覚です(笑)。
見た目の変化
ランニングで身体を動かすことで見た目にも変化があります。
主な変化としては
・脂肪燃焼によるダイエット
・筋肉がついて身体が引き締まる
・代謝がよくなることで肌がきれいになる
の3点です。
ダイエットや美肌など、自分の見た目が変わればその分自分に自信がつき、前向きになれますので、こうした外見への影響はメンタルヘルスにおいて決して小さくありません。
実際に私も上記の効果をすべて感じています。
特に、思春期の頃から何をしても治らなかった顔中のひどいニキビが、ランニングによって改善できたのは本当に嬉しかったです。
一時期はニキビが酷すぎて、近所のコンビニに行くにもメイクしてましたし、スキンケアやメイクにかなり時間をかけていました。
現在はランニングを始めて9年ほどになりますが、ニキビはほとんどできなくなり、大嫌いだった自分の肌を好きになれました。
肌が荒れている、お腹が出て服が合わなくなった…などといったコンプレックスは誰にでもありますが、多ければ多いほど「やっぱり自分はダメだ…。」と、気持ちが落ちやすくなってしまいます。
「こんな自分でも変わることができた」、このような成功体験をもつことで、少しずつ自分に自信を持てるようになり、それがやがて幸福感やメンタルの安定につながります。
運動中に呼吸が深くなる
緊張をほぐしたい時やリラックスした時、自然と「深呼吸」する方が多いと思いますが、実は深呼吸には、自律神経を整える効果があります。
本来自律神経は、自分の意思とは無関係に働く神経なので、自分で調整するのは難しいのですが、深呼吸は、自力で自律神経を整えられる貴重な方法です。
反対に、ストレスを感じると無意識に呼吸が浅くなり、呼吸が浅くなることで身体や脳に酸素や栄養が行き渡らなくなり、身体がだるくなったり、イライラしやすくなったりしてしまうので、注意が必要です。
ランニング中や走った後は苦しくならないようにたくさん息を吸って吐きますので、走るだけで自然と深い呼吸ができるようになります。
その上全身を動かすことで血行もよくなりますので、より全身のめぐりが良くなります。
深呼吸に関して言えば、ランニングでなくても「ため息」でも効果は充分あります。
思い立ったときにいつでも実践できますので、「気分が落ちたな」、と感じたら意識して深呼吸を何度かやってみてください。
アイデア、問題解決力のアップ
ランニングをすることによって、アイデアが浮かんだり、問題解決力がアップしたりします。
「そんなばかな」、と思われるかもしれませんが、近年の研究で、ランニングによって脳にある情報を整理して頭の回転を速める「46野」という部分が活性化され、“ひらめき”につながることが分かっています。
実際に、私も走っている最中や走った後に仕事などの悩み解決策やアイデアがひらめいたことが今まで何度もありました。
私は割と考えすぎてしまうタイプで、人から言われたことや、自分の失敗を引きずってしまいやすいのですが、走ることで客観的に自分を見ることができたり、考え過ぎる自分にブレーキをかけたりすることができます。
よりひらめき力をアップさせるためには「問題を考えながらゆっくりペースで走る」ことがポイントです。
さすがにただ走るだけで湯水のようにアイデアが浮かんでくるわけではありません。
考える余裕のあるゆっくりペースで走りながら「あの仕事が上手くいかないそもそもの原因は何だろうか…」と、問題についてじっくり考えることで、新たな切り口や考え方などのアイデアが浮かびやすくなるはずです。
まとめ
ストレスが溜まって疲れたり、メンタルが落ち込んだりすると、何もしたくなくなって一日中ゴロゴロしながらネットサーフィンをして休みが終わる…ということになりがちです。
ですが、家の中でじっとしていても何も変わりません。
私もうつ病で退職してニートだった時は、社会から取り残された自分の現実を直視するのが怖くて、ネットやゲームばかりして現実逃避していました。
そんな私でも、ランニングによってうつ病を克服し、社会復帰できています。
初めはゆっくりペースで1~3分程度、その他はウォーキングで充分です。
慣れてきたら走れる時間や距離を少しずつ伸ばしてゆけばよいでしょう。
人目が気になる場合は、昼間ではなく夜に走ってもいいですし、初めのうちはきちんとしたウェアやシューズがなくても充分です。
大切なのは「一歩踏み出すこと」です。
もしあなたが少しでも「自分を変えたい」、「このままじゃだめだ」と感じているのであれば、一度走ってみることをおすすめします。